株式会社サイエンスアーツ

錚々たる、ピカピカのメンバーが揃うJCSSA
連携やコミュニケーションを取りやすいのも魅力

株式会社サイエンスアーツ
代表取締役社長 平岡 秀一 様

インタビュアー:JCSSAコミュニティ委員会委員
ダイワボウ情報システム株式会社 販売推進本部 戦略ビジネス推進部 上級エキスパート 小西 治郎
トレンドマイクロ株式会社 営業推進部長 佐藤 弥生
(訪問日:2022年8月2日)


JCSSAコミュニティ委員会がリレー形式でお送りする新規会員企業のご紹介。
第二回目は「世界中の人々を美しく(簡単に)つなげること」をミッションに掲げる、株式会社サイエンスアーツの平岡社長にお話を伺いました。
サイエンスアーツ様はデスクレスワーカーのマーケットを主戦場に映像と音声のライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom(バディコム)」を開発・販売している企業です。
Buddycomは、スマホやタブレットにインストールして使える、映像、音声、位置情報(IoT)を利用した業務用チームコミュニケーションアプリです。開発当初よりBtoB向けの大規模運用を想定した設計思想に基づき全てを自社開発しており、人数無制限のグループ通話に加えテキスト化や翻訳機能まで実装しています。現在は航空業界、鉄道業界、工場、大規模小売店、商業施設などの多種多様な業種で利用されております。


<インタビュー目次>
かんたん操作を実現。デスクレスワーカー向け ライブコミュニケーションプラットフォー「Buddycom」
Buddycomの営業戦略と市場 エアラインや新幹線での運用に組み込まれるサービスに
今後の事業方針~50名以下の市場や、海外展開を狙う
JCSSAは顔ぶれがピカピカ。連携やコミュニケーションを取りやすいのも魅力


かんたん操作を実現  デスクレスワーカー向け
ライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom」

■JCSSA:本日はお時間を頂きまして感謝申し上げます。貴社の事業概要と主力商品「Buddycom」についてお聞かせください。
■平岡氏:弊社は、デスクレスワーカーをつなげるライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom」に100%投資しており、開発は全て内製化しています。

開発のきっかけは、初めてスマホを手にした父がとても使い辛そうにしているのを目にした時でした。世の中には同様の人たちがたくさんおられると気付き、ボタン一つでコミュニケーションできるツールを作りたいと考えたのです。かんたん操作で間違わないから操作ミスや想定外の動きが起こらない。国籍、人種、年齢にかかわらず使える。Buddycomはそんなコミュニケーションツールです。
Buddycomが活躍するマーケットは、デスクレスワーカーの職場です。日本の就業人口の約半分、グローバルでは8割がデスクレスワーカーです。その大きなマーケットにBuddycomはマッチしました。

Buddycomを使えば、ハンズフリーで仕事をしながら、画面を見なくても音声で情報共有が図れます。話した言葉はリアルにテキスト化され翻訳も可能で、履歴として残せます。通話は、必要であれば万人単位でも可能ですし、チャンネル数は無制限です。
このリアルタイムなコミュニケーション実現のためには、サーバーの高速性と安定性は非常に重要です。弊社では、インフラサービスを提供する企業として、高速で高機能なサーバーを世界各地に配置し、グローバルにデータベースをレプリケーションし提供しています。提供ツールの開発はすべて自社で行い、プログラマーの育成にも力を入れています。Buddycomでは、音声中心の「Talk Lite」と、映像も併せてご利用いただく「Livecast Lite」の2つのプランと、それぞれに高セキュリティ(エンドツーエンド暗号化/E2EE)と音声のテキスト化や翻訳機能などを付加したプラン、計4つのプランをご用意しています。
ご利用形態はサブスクリプションの比率が6割を超え、「Talk Enterprise」「Livecast Enterprise」といった上位プランのご利用が増えてきています。

 

Buddycomの営業戦略と市場
エアラインや新幹線での運用に組み込まれるサービスに

■JCSSA:Buddycomの販売戦略についてお聞かせください。
■平岡氏:Buddycomの販売にあたっては、最初は戦略的に大手企業のアカウントに提案に行きました。中小規模の企業層から展開を始めると、そこから大手企業のアカウントにいくのは難しいと考えたためです。そこで先ず、JAL様へのご提案に全力を尽くしました。その結果、エアラインでのご利用実績を得たことにより、鉄道関係や大規模商業施設でも安心してご利用いただける流れを作ることができました。現在はほとんどの業種で実績をいただいています。
Buddycomの周辺機器の売り上げも伸びております。Buddycomはスピーカーマイクやイヤホン、ウェアラブルカメラといった周辺機器を併用いただくケースが非常に多いので、屋外での使用に対応した防水・防塵対応の機種やマイナス50度での利用も可能な特殊な機種も揃えております。これらは消耗品として数年で交換されるので、ストックのビジネスモデルとして成長しております。

■JCSSA:Buddycomの市場での反応はいかがですか?
■平岡氏:お陰様で好評をいただいています。例を挙げますと、JAL様では24時間365日、iPadなどでBuddycomをご利用いただいており、運行状況の共有、お客様状況の引継ぎ実施に活用いただいています。飛行機整備場では、エンジン音の中でもノイズキャンセリング機能によってクリアな音声通話ができ、サービスが止められないレベルでの運用を頂いています。
イオンリテール株式会社様では、お客様から質問を受けるのが怖いと感じる販売員の方も少なくないのですが、Buddycomによって受け答えがスムーズに行える環境が整い、不安が解消されて退職者が減少したと伺いました。

全国のJR様でもご利用いただいています。情報共有の迅速さ、お客様対応力向上などが評価され、新幹線での運用にも組み込まれておりますので、あれば良いなという段階は越えつつあります。
最近は人と人とのやり取りに加え、センサーとのやり取りも増えてきました。センサーカメラの映像をAIが解析することで、接客が必要な売り場に人を送ることができ、売り上げが50%伸びた事例もあります。また病院では、病室で患者が起き上がったことを感知し、音声で知らせるようにしたところ、事故が激減しているケースもあります。
地図を使った通話もご評価いただいています。IOTに位置情報を吸い上げているため「この場所(区域)の人と話したい」といった、地域を特定したコミュニケーションや、「移動する鉄道やバスの車両におけるコミュニケーション」を実現しています。


今後の事業方針 ~ 50名以下の市場や海外展開を狙う

■JCSSA:Buddycomの今後の展開についてお聞かせください
■平岡氏:Buddycomは月次解約率が0.34%と低く、現場での高評価による横展開も大きく寄与し、サブスクリプションにおけるNRR(売上継続率)が高いビジネスモデルです。さらに、最初は一番安いライセンスを購入されても、テキスト化などの機能が必要となりライセンスランクを上げるユーザーも増えています。新たな機能追加の充実を計り、ビジネスをさらに伸ばしてまいります。
今後の大きな市場開拓としては、全国の大手企業以下のアカウント、特に50人以下のデスクレスワーカーの会社様(水道工事会社、工務店など)に対して、販売会社の皆様と協力してアプローチしていく計画です。
そのためにも、メーカーとしていかに優秀なプログラマーを獲得し育てていくかが肝要ですね。若手にどんどん成功体験を積ませて、成長してもらうこと。これが何より重要です。
それと海外です。海外ではエアライン系を中心に、日本と同じ展開を狙い、海外のコンサルタントに相談して計画を練っているところです。


JCSSAは顔ぶれがピカピカ
連携やコミュニケーションを取りやすいのも魅力

■JCSSA :JCSSAに加入された経緯と感想をお聞かせください
■平岡氏:大三川理事からお声をかけて頂いたのをきっかけに加入いたしました。
メーカーとして、どのようにして販売店の皆様と仲良くなっていくか考えていたところで、大変ありがたいお声がけでした。実際、友達や相談相手が増え、会社員時代の人脈に加えて、新しい人脈がどんどん拡がっています。これから、メーカーのベンチャー経営者の方がもっと参加されるのを楽しみにしています。
JCSSAには、しっかりとしたマーケットを持たれている錚々たるIT企業がいらっしゃり、顔ぶれが実にピカピカです。流通も含めたリアルビジネスに近い企業が揃っており、コミュニケーションも連携も取りやすいと感じるのは、唯一無二、JCSSAならではと思います。
これからもどうぞよろしくお願いします。


・企業紹介ビデオ1: 「JALグランドスタッフ×Buddycom」

 

・企業紹介ビデオ2: 「リアルタイム映像配信」